根差部のシーサー@豊見城市

石獅子

豊見城市根差部集落、根差部公民館の道路を挟んだ向かい側に鎮座する石獅子です。

根差部のシーサーの説明文

集落に置かれるシーサー(石獅子h)はムラの守り神として、外から入ってくる様々な邪気を跳ね返すために据えられ、その災厄をもたらすとされる対象(丘陵や森、ガマ(洞窟)など)に向けて立てられていることが多い、根差部集落にあるこのシーサーは、かつて漫湖に浮かんでいたガーナー森に向けて立てられたのだという。
昔、ガーナー森は大きな魔物で、真嘉部(真玉橋・嘉数・根差部)の人々を食べようと夜な夜な襲ってきた。村人が困っていた所、典から3つの大きな石が降ってきて、魔物の尻尾を押さえつけたため、魔物はそのまま動けなくなり湖面に浮かぶ小島・ガーナー森になったという。村人たちは神の加護に感謝し、ふたたびガーナー森が集落に遅いか過去内容、シーサーを置いたと伝えられている。ガーナー森はすっかり陸地になってしまったが、シーサーは今でも北西の方角の魔除けとして集落を守っている。
現在、シーサーはガーナー森への魔除けとしてだけではなく、信仰の対象として拝まれている。それは、女性たちによる拝みと祝宴の行事「三月遊び(サングヮチアシビ)」である。海に面していない根差部の三月遊びは<ノロ殿内>等の大きな家々に女性たちが集まり、日々の労働から離れ、余暇を楽しむ行事である。対象の初期までは旧暦3月3日~3月5日までの3日間盛大に行われた。現在でも3月の吉日を選んで行なわれている。この行事では「シンムイ」という特徴的な供物が作られる。「シンムイ」は丸盆に饅頭を敷き詰め、その中に赤色に染めたねじりコンニャク15個を結んだツゲ(チギ)の枝をさした供物で、まず始めにシーサーにお供えし参加する女性全員で祈願をする。その後、公民館前にてエンジンを汲んだ中、交代でシンムイを頭に乗せて三月遊びの歌や舞がにぎやかに繰り広げられる。
字根差部のシーサーは、ガーナー森のある北西をにらみつつ、集落の守り神として、字根差部の方々に大切にされている。

根差部のシーサーの場所

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